■ 「平成16年度建設施工と建設機械シンポジウム」開催報告 ■
−−−−優秀論文賞4編を表彰−−−−

 社団法人日本建設機械化協会主催による平成16年度建設施工と建設機械シンポジウムが平成17年1月27日(木)〜28日(金)の二日間にわたり、東京都港区の機械振興会館において、独立行政法人土木研究所および社団法人日本機械土工協会の後援のもとに開催された。

 例年、建設機械と施工法に関する技術の向上を図ることを目的に、日頃の研究・開発の成果を発表する「建設機械と施工法シンポジウム」が開催されてきたが、本年度は、今までの実績を基に更なる発展を図るため、機械による施工が普遍化し施工と機械が一体化している現状を踏まえ、「建設施工と建設機械」と名称を改め、内容の充実が図られた。
 応募論文の中から選考された44編の論文が、6分野に分けて二つの会場で発表され、それぞれ活発な質疑が行われた。

◆優秀論文賞の表彰
 今年からはじめて、応募論文の中から事前に選考委員会で厳正に査読・審査し、次の4編が優秀論文賞として表彰された。

(1)「大規模埋設物の直下に地中連続壁を構築するラッピングウォール工法の開発
    ○船迫 俊雄(鹿島建設梶j
 本工法は、チェーンリンク式カッタビットと高圧ジエットを組み合わせて90度屈曲可能な掘削機の開発および新固化剤・施工管理システムの開発等を行っている。都市部での地中連続壁施工において、既設埋設物下部の欠損部対策を可能にした効果は非常に大であり、優れた工法であると高く評価された。

(2)「SMW新造成システムの開発(新駆動方式による大深度対応型高精度原位置攪拌工法の開発)
    ○藤谷 俊美、高瀬 義行、鈴木 庫雄(大成建設梶j
 本工法は、中空モータを使用して駆動部をリーダー上部から先端部の削孔ユニットに移設し、連続姿勢制御を可能とすることにより、従来のSMW工法の欠点を改良した精度の高い大深度ソイルセメント柱列壁工法である。本工法開発の功績は非常に大であり、実測データによる説明も優れていると高く評価された。

(3)「北海道電力純揚水式京極発電所上部調整池建設工事への情報化施工(IT施工)システムの導入と実績について
    ○堀川 明広(鹿島建設梶j、高野 準江(北海道電力梶j、江藤 隆志(トプコン販売梶j 
 本システムは、3次元CADによる設計データ、GPS等による3次元測位及び重機の油圧制御システム等を用い大規模土木工事における調査・設計・施工・施工管理までの3次元施工システムを実用的なシステムとして纏め上げたものである。今後多方面での活用が大いに期待されると高く評価された。

(4)「工事の実施による大気環境に係わる環境影響評価に関する研究
     ○林  輝、吉永 弘志、山元 弘(独立行政法人 土木研究所)
 本論文では、発生騒音の設定、環境保全措置の効果、測定方法の改善方法等の検討等の環境影響評価に必要な事項が、理論と現場データの論理的分析の両面から検討されている。研究全体としてはまだ緒についたところであるが、今後の工事での環境影響評価の事前検討と対策の立案に欠かせないものとしてその意義が高く評価された。

◆特別講演、施工技術総合研究所研究報告、機械部会・標準部会成果報告
 今回は下記の特別講演を行うとともに、本協会の施工技術総合研究所の研究発表および標準部会・機械部会の成果報告も併催された。

特別講演
演題:「21世紀の日本文明と社会資本整備とロボット−100年後の未来に備えて−」
講師:(財)リバーフロント整備センター  竹村 公太郎 氏

 最近の厳しい環境にもかかわらず、参加者は250名にのぼり活発な質疑が行われ成功裡に終了した。
なお、当日発表された論文を収録した論文集(税込価格2,000円、送料600円、CD-ROM付)が当協会本部にて販売されている。ご希望の方は、本部までお申込み下さい。

参考資料:当日プログラム (PDFファイル)